債務整理マガジン 　

□どれくらいの借金だったら任意整理できるの？

借金が増えて困っている場合、「どのくらいの額だったら任意整理に向いている」とか、「このくらいの額だったら自己破産した方がいい」、といった目安はあるのでしょうか？

結論から申し上げますと、任意整理に向いているかどうかは、各人の返済能力や借金の状況によって異なります。同じ「借金額500万円」でも、任意整理に向いているケースもあれば、自己破産をした方がいいケースもあるでしょう。自分の借金の状況が、どの債務整理方法に適しているのかを知るには、やはり法律事務所などの専門家に相談するのが一番です。

 

任意整理を検討する目安とは？

一般的には、返済額が月収の3割を超えてくると返済がきつくなってくるので、任意整理を検討した方が良いと言われています。どんどん借金が膨らんでいってしまう前に、早めに債務整理を行った方がいいでしょう。

任意整理は私的な交渉なので、応じてくれるかは貸金業者次第です。しかし、貸金業者にとっても、自己破産をされるよりは任意整理の方が多く債権を回収できるので、弁護士に依頼して交渉すれば、悪質な業者でもない限り応じてくれるケースは多いのです。

 

借金の総額と任意整理可能な額は関係がない

任意整理の際、「借金額が高額だと整理できない」とか、逆に「低額すぎて整理できない」といった制限はありません。任意整理をする際、もっとも重要なのは、「貸金業者と和解した金額を、3～5年のあいだに支払える」ことです。つまり、借主の収入から，日常生活で必要な支出を差し引いた金額がどのくらいあるかにかかってきます。

借金額が大きくても高収入の仕事に就いているなら任意整理が可能なケースもありますし、借金額が少なくても収入が少なかったり、病気や高齢で働けないなどの事情があれば、自己破産など、任意整理以外の債務整理方法を検討した方がよいケースもあります。

 

取引が長い場合、引き直し計算で借金が大幅に減る可能性も！

「自分は収入も少ないし、借金額も大きい。自己破産するしかないだろうか」とお考えの方、ちょっと待って下さい。もし、貸金業者と長年取引を続けていたのであれば、借金が大幅に減る可能性があります。

 

「利息制限法」と「出資法」の上限金利の違いが過払金を生んだ

日本には、利息に関して「利息制限法」と「出資法」という二つの法律があり、2010年に貸金業法が改正されるまで、二つの法律の法定上限金利は異なっていました。「利息制限法」の方が厳しく高金利を規制していたのですが、利息制限法には罰則がなかったため、多くの消費者金融などは罰則のある「出資法」の上限金利である29.2％でお金を貸し付けていました。

 

このような一種のダブルスタンダードは、最高裁の判決や法律の改正によって解消され、今では利息制限法の上限金利を超える貸し付けはできなくなりました。また、過去に返済した借金の金利が利息制限法の上限金利を超えていた場合、支払った利息のうち、利息制限法を上回る分は、払いすぎた利息として、元本が残っていれば元本に充当され、元本を超えた額を返済していたなら、不当利得として貸金業者に返還請求ができるようになりました。

 

引き直し計算をすれば過払い利息がいくらかわかる

過払金は、現在払い続けている借金はもちろん、過去に完済済の借金にも発生しています（ただし、あまり古い借金の利息に関しては時効が成立している可能性もあります）。過払金が発生しているかどうかは、引き直し計算によって算出することができます。引き直し計算により、大幅に借金を減額できる方もいらっしゃいます。それだけではなく、貸金業者に払いすぎた利息を請求できるケースもあるのです。

 

もっとも、貸金業者によっては、昔から利息制限法を守った金利で貸し付けている業者もあり、「取引履歴が長い＝過払い利息が発生している」というわけでもありません。あなたの借金が引き直し計算により減額が見込めるケースかどうかは、詳しくは法律事務所にお問い合わせ下さい。

 

引き直し計算の後、借金を3年～5年の間で返済できるかがポイント

 

引き直し計算が済んだ後の借金残高が、借り主の収入や支出などから総合的に勘案して、3年（36回払い）～5年で返済できそうであれば、任意整理に向いています。長くても5年のうちに完済するのが難しい状況なら、個人再生や自己破産などの選択肢を考えた方が良さそうです。

 

借金に困ったら弁護士に相談を

東京ロータス法律事務所では、借金や任意整理のご相談に対し、メールや電話で無料での相談に応じております。「この程度の額で、任意整理するのはおかしいだろうか…」「身内や会社にばれずに、なんとか借金整理したい…」などのご希望にも、可能な限りお応えし、納得のいく解決方法をご一緒に考えていきます。是非一度、東京ロータス法律事務所にお問い合わせ下さい。